Gマーク担当が月次で見るべき数字とは?監査対応にも効く管理項目を整理

  • 属人化リスク

Gマーク担当の仕事というと、
「書類をそろえること」
「更新時期に向けて必要資料を集めること」
というイメージを持たれがちです。

もちろん、それも大切です。
ただ、2025年以降の制度対応や監査対応を考えると、それだけでは足りません。

本当に必要なのは、
月次で異常を見つけ、崩れる前に直せる状態を作ること です。

実際、現場で苦しくなる会社には共通点があります。

  • 月末にまとめて確認している
  • 記録はあるが見ていない
  • 外注先や担当者任せになっている
  • 異常値の意味を掘れていない

こうした状態では、監査前に慌てるだけでなく、日々の運用もじわじわ崩れていきます。

この記事では、Gマーク担当が月次で最低限見るべき数字と、なぜその数字が重要なのか、そしてどう運用に落とすべきかを整理します。

Gマーク担当は書類管理者では足りない

Gマーク担当の役割は、年1回の更新や審査前だけ動く仕事ではありません。
むしろ今後重要になるのは、月次で現場の状態を見て、異常があれば拾う役割 です。

なぜかというと、監査でもGマークでも、
最終的に見られるのは「書類があるか」だけではなく、
実際に運用されているか だからです。

たとえば、

  • 荷待ち記録がある
  • 点呼記録がある
  • 教育を実施している
  • 実運送体制管理簿を作っている

ここまでは、やっている会社も多いです。

でも実際には、

  • 形式がバラバラ
  • 抜け漏れが多い
  • 月末にまとめて整えている
  • 荷主確認や契約との関係が曖昧
  • 差戻しや修正指示が社内で止まる

という状態になっていることが少なくありません。

だからこそ、Gマーク担当は
「書類を集める人」ではなく、「数字を見て運用を立て直す人」
になる必要があります。

月次で必ず見るべき9つの数字

ここからが本題です。
Gマーク担当が月次で見るべき数字は、細かく増やす必要はありません。
まずはこの9つで十分です。

1. 荷待ち30分超件数

荷待ちの長さは、現場負荷と説明責任の入口です。
件数として見ておかないと、「たまたま」なのか「慢性的」なのかが分かりません。

2. 荷役長時間案件

荷待ちだけでなく、荷役作業そのものが長すぎる案件も重要です。
荷役が長い便は、拘束時間や後続便への影響、荷主側との調整課題が隠れていることがあります。

3. 荷主確認未取得

記録そのものがあっても、荷主確認が曖昧だと後から説明に困ります。
「確認したつもり」で進んでいないかを見るための数字です。

4. 契約書面未整備

現場記録だけではなく、契約とのひも付けも重要です。
契約情報が弱いと、附帯業務や待機実態との整合が取れません。

5. 実運送体制管理簿未整備

多層化や協力会社活用がある会社では特に重要です。
誰がどの区間を実運送したのかを追えない状態は、制度対応でも監査対応でも危険です。

6. 委託比率

委託比率が高い会社ほど、証跡管理と実態把握が難しくなります。
委託比率そのものを月次で見ていないと、気づかないうちに外注管理が崩れます。

7. 入力漏れ件数

点呼、日報、荷待ち・荷役記録、実運送体制管理簿など、入力漏れの件数は非常に重要です。
運用の乱れは、まず入力漏れとして表れます。

8. 差戻し件数

外注先、行政書士、社内確認で戻される件数も見てください。
差戻しが多い会社は、形式・基準・責任分担のどこかが曖昧です。

9. 是正指摘件数

月次レビューや外部確認の中で出た是正指摘の件数も持っておくべきです。
是正件数を見ることで、単発ではなく、繰り返し起きている問題が見えてきます。

なぜその数字を見るべきか

多くの会社では、記録はしています。
でも、数字として見ていない ために、異常が異常として認識されません。

たとえば、

  • 荷待ちが長い便が毎月出ている
  • 荷主確認未取得が特定拠点に偏っている
  • 入力漏れが特定担当者に集中している
  • 差戻しが特定の外注先まわりで多い

こうしたことは、数字にすると初めて見えてきます。

逆に数字で見ていないと、

  • なんとなく忙しい
  • 毎月ギリギリ
  • たまたまミスが多い気がする

という曖昧な認識のままになります。

Gマーク担当が数字を見る意味は、
責めるためではなく、崩れる前に直すため です。

月次レビューでありがちな失敗

月次で見るべき数字、固定できていますか?

月次で見るべき数字が分かっても、運用が悪いと意味がありません。
よくある失敗はこの4つです。

月末にだけ見る

一番多い失敗です。
月末や締め日にだけ見ると、その時点で既に直せないことが多いです。

理想は、月末に集計し、翌月の早い段階で確認し、修正と再発防止につなげる流れです。

現場別に見ない

全社合計だけ見ている会社も多いですが、それでは弱いです。
異常は、営業所別、担当者別、荷主別、便別で見ると見つかりやすいです。

外注先任せ

行政書士、顧問、外注先がいても、数字を見る責任まで外に投げてしまうと止まります。
最終的に見る人が社内にいない会社は、改善も説明も弱くなります。

異常の原因まで掘れない

数字だけ見て終わるのも危険です。
「今月は多かった」で終わるのではなく、

  • なぜ多かったのか
  • どこで起きたのか
  • 次月どうするのか

まで持っていく必要があります。

AIを使うと何が変わるか

AIは、ここでかなり実務に効きます。
ただし、判断を全部任せるというより、整理と下準備を軽くする 使い方が現実的です。

たとえば、

異常値の抽出

ExcelやCSVのデータから、

  • 荷待ち30分超
  • 荷役長時間
  • 未入力
  • 未確認
  • 差戻し多発

といった異常値を拾いやすくなります。

コメント案作成

月次レビューで毎回困るのが、コメントです。
AIを使えば、

  • 何が問題か
  • なぜ問題か
  • 次に何をすべきか

のたたき台を短時間で作れます。

月次報告のたたき台

管理者向け・社内共有向けの月次報告の下書きも、かなり楽になります。
数字の羅列ではなく、読みやすい報告にする補助として有効です。

修正依頼文の作成

外注先や現場担当者への修正依頼も、毎回書くのは重いです。
AIで文案を整えると、社内の戻し作業がかなり軽くなります。

まずはExcelでも始められる

ここで大事なのは、いきなり大きなシステムを入れることではありません。
まずはExcelでも十分です。

たとえば月次で、

  • 荷待ち30分超件数
  • 荷役長時間案件
  • 荷主確認未取得
  • 契約未整備
  • 実運送体制管理簿未整備
  • 委託比率
  • 入力漏れ件数
  • 差戻し件数
  • 是正指摘件数

を並べるだけでも、かなり見えるようになります。

重要なのはツールではなく、
毎月同じ観点で見ること です。

まとめ

Gマーク担当が月次で見るべき数字は、単なる管理項目ではありません。
それは、現場が崩れ始めていないかを確認するための“見張り役”です。

まず見るべきはこの9つです。

  • 荷待ち30分超件数
  • 荷役長時間案件
  • 荷主確認未取得
  • 契約書面未整備
  • 実運送体制管理簿未整備
  • 委託比率
  • 入力漏れ件数
  • 差戻し件数
  • 是正指摘件数

この数字を月次で見ていれば、

  • 監査前に慌てる
  • 月末に炎上する
  • 外注先任せで止まる
  • 属人化に気づかない

といった状態をかなり減らせます。

Gマーク担当は、もう「書類管理者」だけでは足りません。
これからは、数字で現場を見て、崩れる前に整える役割 が重要になります。

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